新潟大学大学院医歯学総合研究科 消化器内科学分野-旧内科学第三講座-

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医療関係者の皆様へ

癌化解析チームについて

癌を対象とした、基礎研究や臨床治験はこれまでに多くの成果を挙げてきました。その成果を、臨床に応用し、患者さん、個々人にとって適切な治療法を確立することが私どもの使命であると考えています。また、癌研究を行うことによって、他疾患への治療法の応用など、より大きな視点から治療法を検証することが可能であると考えられます。
私どもはこれまでに、主に肝細胞癌の生物学的悪性度、抗腫瘍剤感受性に関与する遺伝子群の分子生物学的な機能解析を行ってまいりました。この結果から、患者さん個々の治療に遺伝子を含む腫瘍の性質の解析を行うことで、テーラーメード治療を提供できることを目指しております。
また、一方で私たちは様々な疾患に対する新規遺伝子治療の確立を目指して、研究を重ねてきました。ハイドロダイナミック法という、物理的な力で遺伝子を対象細胞に導入する方法論を消化器内科の臨床技術である、血管内カテーテル操作を組み合わせて、これまでに、ブタ、イヌ、ヒヒに遺伝子導入を行ない、長期遺伝子治療効果と安全性を報告してまいりました。(Kamimura K, et al. Mol Ther 2009, Kamimura K, et al. Mol Ther 2010, Kamimura K, et al. Mol Ther NA 2013, Kamimura K, et al. PLoSOne 2014 , Kamimura K, et al. Pharmaceutics 2015)
現在は、新潟市の産業振興財団、民間企業、本学産学連携推進機構とタッグを組み、新潟から新規治療法を発信するためのコンソーシアムを立ち上げ、遺伝子を生体に送り込むシステムの開発、大動物に対する前臨床試験、ピッツバーグ大学、ジョージア大学との国際共同研究を行っております。
医師の目標は、方法論は様々でも患者さんを治療させていただくことであると、考えております。そのために、癌・遺伝子治療チームは、基礎研究成果を臨床に応用するための、トランスレーショナルリサーチを展開し、食道がん、胃がん、大腸がん、肝癌、膵臓がん、などの消化器領域の癌に対する新規治療法を確立することを目標とし、さらに、新規遺伝子治療法を確立することで、難治疾患に対して、科の枠を超えた横断的な新規治療法の確立に向けたコラボレーションができれば、と考えております。

私どもの研究に興味のおありの方は、いつでもご連絡ください。

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